千住でクロスのゲストに中途養育者サポートネットの町田さんがゲストに来て下さいました。
「中途養育者」とは、なんらかの理由により 子育てに中途から関わることとなった 養育者の方々のことです。 親の離別や死別等で子育てを引き継いだ親族の方, ステップファミリー(子連れ再婚による継親の方), 里親さん, 養子縁組された方等, なんらかの縁により、中途からこどもの養育に携わることになった方。 (中途養育者サポートネットHPより抜粋)https://cysupport.net/general/bringuphalfway/ を指しています。
それぞれに特色や大変さがあります。この中で、一番認知されていないのは「親の離別や死別等で子育てを引き継いだ親族の方」だと思われるので、この件について書いていきたいと思います。
通常、親が子どもを施設に預けたり、親や親族が児童相談所に相談したりして「この子は社会的養護が必要な子です」と認識されます。
そのうえで子どもの様子を見ながら「里親さんとマッチング」したり、「養子縁組」したり、「施設で暮らし親の環境が整うのを待つ」たりします。皆さんが目にすることもあるニュースだと思いますが、里親や養子縁組に縁がなく家庭らしさを知らないまま施設で暮らす子どもが全国で3万人以上いるため、里親の数を増やす取り組みや赤ちゃん縁組などに近年力が入れられているわけです。
一方で親が亡くなったり蒸発したりして、そのまま祖父母やおじ叔母が親族内で話し合って引き取った場合、第三者が確認に入ってくることは少ないです。「親族だから大丈夫だよね」という暗黙の了解?のようなものもあります。急に「中途養育」がスタートします。なんならその日からご飯を食べさせ、お風呂に入れ、学校にいかせる生活になるのです。
※※もちろん、子どもが小さいころから行き来があったりして、穏やかに養育関係を築いていけるケースも沢山ありますので、すべてを指していない事をご理解ください。また、うまくいっている養育家庭の皆さんも、ご自身のご家庭はあてはまりませんので、ご理解いただければと思います※※
急な中途養育のスタートに対して、子ども自身も養育者も困惑します。しかし、施設で暮らす子どもたちや養子里子にご縁があった子どもたちと違い、認識されていないため、「この家庭は養育者が変わったばかりだから、相談がくるかもしれないよ!」とサポートをできる受け皿がないわけです。
ディスカッションで「課題」だと意見があったのは2点
・養育者が相談したり、助けを求めやすいサポートが必要
・親族が非公式に養育者になった場合でも「子どもの養育環境」を他のケースと同様に確認する体制づくりが必要
大人側の都合ではなく、子どもにとってフェアであるかどうかで対策を考える事で不平等も是正できるのかなと思います。